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CoreXY 3Dプリンター改良
印刷段差その1
2018年6月17日
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      なぜかこんな段差ができてしまいました。 この段差は何が原因でしょうか。 Z軸のぐらつきや遊びによってノズルの位置がずれていると考えてZ軸をいろいろ変えてみましたが治りません。  | 
    
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      ホットエンドを交換して見る事にしました。 3DプリンターATOM用のホットエンドに交換してみました。 エクストルーダーは離れた位置に置くタイプ(ボーデンタイプ)です。  | 
    
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      これがエクストルーダーです。 ATOM用ではなくeBayで購入した汎用のものです。(モーターを除いて1000円くらい)  | 
    
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      印刷してみました。 左側が変更前 右側が変更後 結果は変わりました。 段差は残っていますが幾分小さくなっています。 印刷の段差はZ軸の揺らぎではないようです。  | 
    
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      変更前をもう一度見てみます。 段差は2、3層分が盛り上がっているように見えます。 裏側も同じように盛り上がっているのでメカの遊びでノズルの位置がずれたせいではなさそうです。 段差は周期的に現れていて印刷面積が小さくなると段差の間隔が広くなっています。  | 
    
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      エクストルーダーのローラーにフィラメントのカスがたまってローラーが楕円になっているかもしれないと推測しました。 ローラーにカスがついているとするとカスの部分はローラーの半径が大きくなっているはずです。 半径の大きなで部分でフィラメントを押すとより多くのフィラメントが押されると考えたのです。 エクストルーダーを分解してみました。 カスはついていましたが盛り上がる程ではありません。  | 
    
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      ホットエンドをこちらに変えてみます。(eBayで1000円くらい) 理由は下記の通りです。 1.ボーデンタイプの方が軽量化できる。(オーバーシュートの減少) 2.ボーデンタイプはXキャリッジにフィラメントを引っ張る力がかからない。  | 
    
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      ブラケットを印刷しました。 | 
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      ホットエンドを固定した様子 ねじで挟み込むタイプです。  | 
    
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      本体に取り付けました。 | 
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      エクストルーダーです。 とりあえず正面に取り付けました。  | 
    
| 印刷中の動画 | |
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       Z軸のカップリングを樹脂製にしました。 理由はメタルカップリングはバネになっていて上下方向の位置が変動するからです。  | 
    
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      印刷完了しました。(右側) 段差はなくなりません。 段差のピッチが細かくなっているようです。 ピッチを測ってみると左は約4mmで、右は約2mmです。 送りねじのピッチが8mmなのでその1/2や1/4になります。 送りねじのぐらつきと関係あるのでしょうか。  | 
    
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      ホットエンドのブラケットを改良しました。 | 
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      ホットエンドを取り付けた様子 ねじで押し込むタイプです。 こちらの方が頑丈でズレは生じ難いと思います。  | 
    
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      エクストルーダーは左側面に取り付けました。 | 
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      すぐ下にフィラメントを置いています。 | 
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      フィラメントはテフロンチューブを通してホットエンドに供給します。 | 
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      Z軸の送りをM8の長ネジに戻して見る事にしました。 ナットブラケットを印刷しました。  | 
    
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       M8の長ネジに交換した様子 カップリングもメタルに戻しました。  | 
    
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      印刷してみましたが段差はなくなりません。 送りねじ(M8の長ネジ)のピッチは1.25mmです。 山8個分の長さを測ってみたら10mmでした。 10÷8=1.25となり、送りねじピッチと一致します。 やはり送りねじのぐらつきが原因でしょうか。 ひょっとしてフィラメントの太さが均一でないかもしれません。  | 
    
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      フィラメントを変えてみましたが結果は同じでした。 フィラメントの太さの不均一でもなさそうです。  | 
    
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       下の方に比べて上の方は段差のピッチが粗いです。 下の方は印刷面積が大きいせいと思われます。 という事は印刷のノズルの走行距離に対して一定間隔で印刷線が太くなっていると考えられます。 さて何が原因なのかまったく分かりません。  | 
    
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      ダイヤルゲージでZ軸のぐらつきを測ってみました。 | 
| 計測中(動画) ぐらつきはありませんでした。 ヒートベッドの移動により0.03mm程変動していますが送りねじの回転に伴うぐらつきはまったくありません。  | 
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      Z軸がリニアに動いているか確認しました。 | 
    
| 計測中(動画) 0.1mmづつ動かしてみました。 下降の時に0.05mmの誤差が出ました。 上昇の時は0.01mmの誤差が出ました。 ほとんどリニアであると思われます。 ダイヤルゲージでは原因が見つかりませんでした。  | 
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      カップリングを樹脂製に変更しました。 | 
| 計測中(動画) 誤差は小さくなりました。 誤差はメタルカップリングのバネ構造が原因のようです。  | 
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      印刷結果(右側) 段差が細かくなりました。 しかしまだひどいです。  | 
    
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      送りねじのナットアダプタを設計しました。 | 
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      このように使います。 ナットアダプタ(黄色のパーツ)はどこにも固定しません。 ただし回り止めのため、アルミフレームの溝に一部が入っています。 旧のナットブラケット(下にある青のパーツ)は針金で上のナットアダプタに吊られています。 こうする事で送りねじのぐらつきはナットアダプタをわずかに水平移動させますがZ軸本体には伝わりません。 こうして送りねじのぐらつきによる影響を徹底的に排除しました。  | 
    
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      印刷結果です。 まったく改善されませんでした。 溝のピッチを測ってみましたら1.375mmでした。 送りねじのピッチ8mmとは関連がありません。 印刷の段差の原因は送りねじのぐらつきではないようです。  | 
    
段差の原因がなかなか解明できません。 今まで調べた項目は下記の通りです。 いずれも原因ではありませんでした。 Z軸のぐらつき・・・・× フィラメントの太さの不均一・・・・× 樹脂の吐出量過大・・・・× ノズル温度の揺らぎ・・・・× ベルトのゆるみ・・・・× ねじの締め忘れ・・・・× LCDコントローラの悪影響・・・×  | 
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